中国語の丁寧な言い回し5パターン。お願いごとや謝りたいとき【よく使う表現集】
2019/11/20

こんにちは、中国語会話アドバイザー しばみ です。
今回は、中国語で何かをお願いしたいけどどう言えばいいの?
謝りたいときは何て言えば伝わるの?
といったことについて詳しく解説してきます。




中国語の丁寧な言い回し5パターン
パターン① 何かお願いするとき
誰かの手を借りたい。そんなときは…
请拿一下。
日本語訳:持ってください。
ピンイン:qing2 na3 yi2xia4
麻烦写一下。
日本語訳:申し訳ないですけど、書いてください。
ピンイン:ma2fan4 xie3 yi2xia4
能帮我看一下吗?
日本語訳:ちょっと見てもらえませんか?
ピンイン:neng2 bang1 wo3 kan4 yi2xia4 ma
「看一下,写一下,拿一下」という表現は、どちらかというと「~して!」寄りなので、親しい間からでないなら避けたほうがいい。
パターン② 聞きにくいことを聞くとき
年齢とか、電話番号とか、ちょっとこれ相手に聞いても失礼じゃないかな?と思ったら…
如果你不方便的话,麻烦告诉我一下电话号码吗?
日本語訳:差し支えなければ、電話番号を教えてくれませんか?
ピンイン:ru2guo3 ni3 bu4fang1bian4 de hua4, ma2fan4 gao4su wo3 yi2xia4 dian4hua4hao4ma3 ma
您今年多大年纪了?
日本語訳:今年いくつになりました?
ピンイン:nin2 jin1nian2 duo1da4 nian2ji4 le
いきなり「你多大?」(あなた何歳?)じゃあ、ちょっと乱暴。
パターン③ いらないものを断りたいとき
いらないものを勧められたとき。やんわりと、でもはっきりと断りたい。そういうときは…
我不需要,谢谢。
日本語訳:必要ないです。
ピンイン:wo3 bu4 xu1yao4, xie4xie
我不用了,谢谢。
日本語訳:要らないです。
ピンイン:wo3 bu2yong4 le, xie4xie
「不要!」(要らない!)は、かなりきついのです…。
パターン④ 本気で謝りたいとき
誰でも過ちは犯します。そんなときは…
抱歉。
日本語訳:申し訳ない。
ピンイン:bao4qian4
对不起。
日本語訳:すみません(ごめんなさい)
ピンイン:dui4buqi3
改まってちゃんと謝りたいときは、”抱歉”。
足を踏んだり、飲み物を人にかけちゃったりは、”对不起”。
約束してたデートに行けないときは、”不好意思”。
(シーンごとの謝罪の気持ちの度合いは個人の感覚によりますね)
パターン⑤ 丁寧過ぎてもNG。”谢谢!”を言いすぎないで
日本人は何かと「ありがとう!」と言いますね。
”今日はありがとう!楽しかったよ。”
”話を聞いてくれてありがとう!”
帰り際に…”ありがとう~!!じゃあね!!”
日本人の感覚ってこんな感じですが、あるとき、「谢谢!」を言いすぎ!と言われたことがあります。「友達なんだからそんなに言わなくていい」と。
中国人同士は持ちつ持たれつの関係でいたい傾向。「やってもらったらやってあげる」みたいなところがあり、感謝の言葉ってそこまで多用しない。
【私の体験談】「お前の中国語、なんかムカつく」と言われてしまった話
人間関係を重んじる中国人だからこそ、言葉遣いというのにもすごく敏感です。
私が上海で仕事していた時は、日本人は私ひとり。日本から受けた依頼を現地の中国人スタッフへ割り振り、彼らの成果物をレビューした後に日本側へ返すといった、日本と中国の橋渡しの役割をしていました。
当然、毎日中国人のスタッフに中国語で指示を出すんですが、あるとき、同じ仕事をしていたリーダークラスの同僚がこんなことを言ってきました。
「お前の中国語、もし俺が指示される立場だったら、ちょっとムカつく」
自分の中では丁寧に言っていたつもりでも、実はムカつく言い回しをしていたみたいです。話しているときは表情や声のトーンがあるからそうは思わないけど、メールなどの文章での指示になると、読んでるこっちはムカついてくると…。
自分が失礼な言い方をしていたなんてちょっとショックでしたが、それは自分では絶対気づけないことだったので、彼にすごく感謝しました。
それで、どこがよくなかったのかと聞いてみると、”看一下这个资料。”「この資料を見て」みたいに言っていたのがダメだったようで、”请~”という「~してください」というのをつけたほうがいいと。
私の感覚では、”请~”を付けなくてもこのままで「~してください」という意味も含まれていると思っていたんですが、実はそうではなかったようです。
中国語がまだそこそこの段階では、「まぁ外人だししょうがないよな」で済まされるかもしれませんが、中国語を勉強するときはできるだけ、「その言葉を聞いた相手がどんな印象を受けるか」ということも考えていかなければいけません。
【コラム】人間関係では礼儀を重んじる中国人
中国に住んでいる日本人から見ると、中国人は、静かなところでも平気で大声出したり、列に並ばなかったりと、一見、マナーが悪い、空気が読めないといった印象を受けます。
そんな中国人ですが、対人関係となればそれは別の話。対人関係では礼儀を重んじなければ失礼だ!と思っているんです。例えば、誰かに何かをもらったら必ずお返しをする。誰かに恩を借りたら、必ず返す。人にものをお願いする時は、まず自分が何かをしてあげる。とかです。
このように人間関係のことになると、日本人よりも敏感に相手の顔色を気にするところがあります。それほど、中国人にとって人間関係をいかにうまく築けるかというのが大事なんですよね。
【まとめ】最近の中国人は日本人のような遠回しな表現も多く使う
いかがでしたでしょうか。
数年前に中国語を習った人は「中国語はあいまいな表現はしない。物事はハッキリ言ったほうがいい!」と教わったかもしれませんが、今ではかなり日本人のように相手を傷つけないように柔らかい表現をする人が増えてきたように思います。
これからどんどん中国人と交流する機会が増え、彼らとちゃんとした人間関係を築いていかなければいけなくなるかもしれません。
そういった時を迎えた時にしっかりと対応できるように、今中国語を勉強している方は、「自分の中国語は相手に不快な思いをさせていないか」ということをもう一度考えてみてはいかがでしょうか。