知ってる?中国語の教科書は同時使いが効果的である事実
2016/08/08

こんにちは!中国語学習サポーターの歩です。
ところでみなさんは、中国語の教科書をどのように使い分けていますか?
語学学校で勉強している人は、おそらく大量の教科書を渡されて、授業ごとにいろんな教科書使っているのではないでしょうか。人によっては「おいおい、なんでまた同じようなレベルの教科書をこんなにも?」と思ったことがあるかもしれません。
でも実は、一冊の教科書をやり、また別の教科書を…というやり方より、同じレベルの教科書を数冊同時に勉強したほうが断然効果的なんです!
今回は、「なぜ中国語の勉強は、数冊の教科書を同時に使ったほうがいいのか?」という内容をお話しさせていただきます。
目次
▶数冊の教科書を同時に使うべき理由① ひとつの単語をより多くの表現で理解できる!
▶数冊の教科書を同時に使うべき理由② 単語やフレーズなどが忘れにくくなる!
▶数冊の教科書を同時に使うべき理由③ マンネリ防止&成長を実感できる!
数冊の教科書を同時に使うべき理由① ひとつの単語をより多くの表現で理解できる!
数冊の教科書を同時に使うと、ひとつの単語をいろんなパターンで使えるようになります。
例えば、”什么(shen me)”「何」という意味ですが、ある教科書では、”你吃什么?(Ni chi shen me)”、”你看什么?(Ni kan shen me)”「何食べますか?」、「何観てるの?」といった表現が出てきたとします。
このときは、”什么(shen me)”というのは、「動詞の後につけて、”何をどうする”という意味で表現するするんだな」と理解するでしょう。
それで、もし他の教科書で、”什么意思?(Shen me yi si)” 「どういう意味ですか?」、”没什么事!(Mei shen me shi)” 「何でもないよ!」、”看电视什么的。(kan dian shi shen me de)” 「テレビを見たりとか…」なんていう表現が出てきたらどうでしょうか?
ここでは動詞の後ろではなく、”意思” や ”事” といった名詞の前に ”什么(shen me)” がついています。
それで初めて、「あぁ、”什么(shen me)”ってこういう表現の仕方もあるんだな」と、”什么(shen me)” ひとつとってもたくさんの表現があることに気づけるでしょう。
しかも、例文の最後にある ”看电视什么的” の ”什么(shen me)” は「何」という意味ではなく、「~など」という意味です。なので、複数の教科書を使えば、一つの単語にも複数の意味が存在することを発見しやすくなります。
数冊の教科書を同時に使うべき理由② 単語やフレーズなどが忘れにくくなる!
『記憶は忘れる頃にもう一度記憶し直すと、強い記憶が生まれる』
みなさんは、エビングハウス忘却曲線というものをご存知でしょうか。ドイツの心理学者エビングハウスが実証した有名な実験で、「人が一定時間にどれだけ忘れるのか」を調べています。
人は、ある単語を覚えてから20分後に全体の42%を忘れると言われています。そこで、1度目に覚えた単語をより忘れにくくするには、忘れかけている頃にもう一度脳に記憶させることがよいそうです。
もしここで、使っている教科書が一冊であれば、教科書は後ろに行けば行くほど新しいことを盛り込んでいかなければならないので、どうしても以前学習した内容はそう多くは出てきません。
よって、同じレベルの教科書を数冊同時に使うことにより、同じ単語に出会える確率が高くなり、結果的に1回覚えるよりも強い記憶を定着させられるのです。
実際、みなさん復習って好きですか?授業終わった後に、「復習するの大好き~ふふーん♪」って人はあんまりいないと思います。逆に、「あ~面倒くさいな…」って人のが多いはずです。
実は、私も復習って大嫌いで、「何でもう既に習ったことをもう一度やんないといけないんだ!新しい事どんどん学びたい!」って思います(笑)
なので、そういった意味で、1冊の教科書で前に戻るより、同じレベルの教科書を勉強すれば、新しいことを学んでいるような感覚で復習ができちゃうんです。
数冊の教科書を同時に使うべき理由③ マンネリ防止&成長を実感できる!
中国語だけじゃなく語学全般に言えることですが、努力の成果がすぐにでないものだからこそ、毎回のちょっとした達成感や成長を感じることは大切です。
こちらも合わせて読んでね。怠け者の私が中国語の勉強を4年間も続けられた理由
ここで少し考えていただきたいんですが、分厚い教科書を一冊やり遂げるのと、薄い教科書を複数同時にやるのでは、どちらの方が時間が短く感じるでしょうか?
おそらく、薄い教科書を数冊やり遂げるほうですよね。
そんな教科書を使っていれば覚えても覚えても進んだ気がせず、「あ~まだこれだけ残ってるよ…」とウンザリしてしまうのではないでしょうか。しかも重たいから持ち運ぶのも大変ですしね。
それよりも、薄い教科書を数冊使ったほうが、勉強すればするほどサクサク前に進んでいる感覚になるでしょう。しかも、勉強していて集中力が切れそうになった時に教科書を変えれば、気分転換にもなりますよね。
このように数冊の教科書を使うことで、途中で勉強が飽きてしまうことを防げたり、前に進んでる!といった成長を感じやすくなります。
数冊の教科書を同時に使う上で注意すること
数冊の教科書を同時に使ったほうがいいのはわかった。じゃあ、どんな教科書をどれだけ使えばいいのか?と思うかもしれません。
私の経験からお話しすれば、「自分が勉強する上で嫌にならない程度の内容と冊数」が目安になります。
例えば私の場合なら、教科書をパラパラめくってみて、内容が7,8割くらいわかるものを2冊使うと思います。もし内容がほとんどわからなかったり、教科書が3冊以上だと勉強しようと思ったときにちょっと苦痛だからです…。
また、教科書は、どれも同じくらいのレベルのものを選んでください。同じレベルでなければ、一つの単語にたくさん出会える確率が低くなっちゃいますからね。
数冊の教科書を同時に使う上での注意点
① 教科書のレベルは、勉強する前の段階で、7,8割理解できるものであること
② 冊数は、自分が嫌にならない程度の量であること
③ 複数の教科書は、どれも同じくらいのレベルであること
まとめ
中国語の教科書を数冊同時に使うと得られる効果…それは、
その1.ひとつの単語をより多くの表現で理解でき、
その2.単語やフレーズなどが忘れにくくなり、
その3.飽きることなく、成長も感じられる。
ということでした!
もし今まで1冊しか使ってませんでした!という方は、是非もう1冊追加して効果を試してみてください。
そして、学校からたくさん教科書渡されて、も~最悪!なんて思ってた人は、「そういうことだったのね…。先生、ありがと~♫」と感謝してあげてください(笑)